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LFO(LFO)
 
Sheath (BRC-78)
Mark BellとGez Varleyが学生時代に出会い、Low Frequency Oscillationというアナログ・シンセのパーツの名称からとったLFOとして活動を開始する。シングル「LFO」がUKナショナル・チャートのトップ12にランクインしたのを始め、続くシングル「We Are Back」、そしてデビューアルバム『FREQUENCIES』と立続けに大ヒットを記録し、当時、全くの無名レーベルだったWARPの経済的基礎を築くと共に、メディアからはブリープ・ハウス(テクノ)と呼ばれ、それまでUS音源が主流だったシーンにUK独自のダンス・ミュージックを流布させるきっかけとなる。2ndアルバム『Advance』を96年にリリース後、Gez VarleyとMark Bellは袂を分かちMarkはBjorkの『Homogenic』 (Bjorkとのコラボレーションはアルバム、ライブを問わず現在まで継続して行われている)やDepeche Modeの『Exciter』のプロデュース業に携わる。誰もがLFOは自然消滅したと認識していた2003年に、Mark Bellのソロ・ユニットとしていきなりシングル「Freak」、そしてテクノ・ミュージックがどれほど刺激的で美しいかを我々に再認識させた実に7年ぶりとなる3rdアルバム『Sheath』をリリースしLFO復活を高々と宣言。現在は来るべき新作の完成が待ち望まれている。
Plaid(プラッド) featuring video by Bob
Spokes (BRC-84)
Black Dog Prodactionsとして活動し、UKテクノの黎明期に数多くのクラシック、革新的な作品を発表してきたEdとAndyがBlacl Dog Productions分裂後に活動を活性化したのがPlaid(Blacl Dogは残りのメンバーKenの手によって現在も活動中)。EPのリリース、Bjorkとのコラボレーション等を経てWarpから『Not For Threes』を97年にリリース。以後、コンスタントに作品を発表。Black Dogでの活動時期も含め、後のIDM、エレクトロニカと呼称されるサウンドの雛形を作った彼らだが、デトロイト・テクノからの影響に見られるように、実は活動初期からメロディアスでダンサンブルなエレクトロニック・サウンドをクリエイトしている。06年6月末にリリースが予定されている03年の『Spokes』以来となる最新作は全曲映像付きのDVDアルバム。今回の来日では、いち早く新作の世界観が披露される。
Luke Vibert(ルーク・ヴァイバート)
YosepH. (BRC-83)
Wagon Christ、Plug、Kerrier District、Amen Andrews等様々な名義を使い分け、過去数十年に渡って"REPHLEX"、"NINJA TUNE"、"VIRGIN/ASTRALWERKS"、"NOTHING"、"PLANET MU"や"Mo'Wax"等、そうそうたる人気レーベルから数多の作品をリリースしブレイク・ビーツの魔術師と呼ばれる奇才。同郷の盟友であるAphex TwinことRichard D. Jamesをドラムン(ドリルン)・ベースに引きずり込んだ張本人であり、そのサンプリング・センスやビーツ・メイキング、音楽的嗅覚の鋭さは他の追随を許さず、本人の穏やかで飄々としたキャラクター共々多くのファンを魅了して止まない。Warpからのデビューは意外に遅く03年リリースの『YosepH.』が1作目。今作ではTB303、TR909といった往年の名機をフィーチャーした21世紀のアシッド・ハウス復権宣言と評されるサウンドを披露。また翌年にKerrier District名義でREPHLEXからリリースしたアルバムではイタロ・ハウス/ディスコ・サウンドに接近。大くのアンダーグラウンド・ハウス・ファンまでも虜にした。最新作は06年中にWarpからリリースされる予定。
Jackson and His Computer Band (ジャクソン・アンド・ヒズ・コンピューター・バンド)
Smash (BRC-136)
パリ出身のJackson (and His Computer Band)ことJackson FourgeaudはPumpkin Recordsからリリースされたハウス・ミュージックのプロデューサーとして、そのキャリアをスタート。以後、数枚のEPをリリースし、03年にEP「Utopia」をリリース。そのファンキーでエロティック、様々なスタイルが取り入れられ過ぎて類別ができない?Jacksonにとっても初めて自身のサウンドを確立したと自負する?このEPは、Richie Hawtin, Matthew Herbert, Ellen Alien, Ricardo Villalobos, 2manyDJs, Gilles Peterson, Trevor JacksonらトップDJ達に支持されると同時にIdut BoysのMix CD『Press Play』にも収録される等、ジャンルの垣根を超えてスマッシュ・カルト・ヒットを記録。そして2004年にOutputのパーティーにゲストDJとして招かれロンドンに滞在した際に、Vice Magazineの紹介でWarp Recordsのオーナー、Steve Beckettと会いWarpと契約(フランスでのリリースはSound of Barclayから)。2005年にアルバム『Smash』の完成と共に、遂に世界デビューを果たした。その卓越した才能はファッション界に於けるサウンド・デザインの巨匠Michel Gaubert(Chanel、Rochasを始め多くのブランドのプレイリストを手掛けている)を虜にする等、あらゆる場所に飛び火している。
Jimmy Edgar (ジミー・エドガー)
 
Color Strip (BRC-144)
何と弱冠21歳という若さながらデトロイト・エレクトロニック・シーンに於いて、Juan Atkins、Carl Craig、Derrick May、Dopplereffekt、Drexciyaといったアーティストと比較されるだけではなく、実際にこれら数名のアーティストと歴史的なウェア・ハウス・レイヴでの共演を果たした実績をもつ若者こそがJimmy Edgar。Kristuit Salu vs. Morris Nihtingale名義でMerck、Michaux名義でAudio.NIからもアルバムもリリース済みの(つまりこれ等の作品は10代の時にリリースされている!!)Jimmyは、これまで2枚のEPをWarpからリリース(『Access Rhythm』04年、『Bounce, Make, Model』05年)し、06年遂にJimmy Edgar名義による初のロングセット・アルバム『Color Strip』を完成させた。最も個人のパーソナリティが反映されている作品と語る『Color Strip』は、Carl Craigが注視する中でTimbalandがMetro Areaをプロデュースした作品と評される、非常識なプログラミングスキルと最高にメロディアスなシンセサイザータッチを特徴とした、メスのごとくシャープなチューンを放つピュアなダンス・アルバムとなった。またJimmyは音楽のみならずグラフィック・デザイン、ファッション・デザイン、フォトグラフィーとあらゆるクリエイテヴ・ワークを手掛けている。正にこれからのエレクトリック・ミュージック・シーンの世代を越えたリーダー足る、どんな時もセクシーで神秘的かつ遊離したマスターマインドだ。
Steve Beckett(スティーヴ・ベケット) owner of Warp
 
Warp(ワープ) Warp Records,Warp Films and Bleep.com
1989年にUK北部の工業都市シェフィールドで当時レコード店を経営していたSteve BeckettとRob Mitchellが設立(現在、ヘッド・オフィスはロンドンに移転)。その頃、正にUKを席巻しようとしていたレイブ・カルチャーやセカンド・サマー・オブ・ラブ、アシッド・ハウス・ムーブメントの渦中にいたSteveとRobは自身の回りでDJや音楽製作をしていた仲間達の作品をリリースするという目的でレーベルを立ち上げる。それがWarp Recordsの始まりである。もちろん資金援助等、経済的バックアップ等一切ない完全なるDIY精神のもと立ち上げたレーベルであったが、90年夏にリリースした5枚目のシングルLFOの"LFO"や続くNightmares on Waxの"Aftermath"といったタイトルがUKナショナル・シングル・チャートの上位に食い込む爆発的なヒットを記録。それ等の音楽はメディアからはブリープ・ハウス(テクノ)と呼ばれWarpはダンス・ミュージックの先進レーベルとして一躍脚光を浴びる。そんな彼らにとって一度目の転機となったのは92年、コンピレーション『Artifical Intelligence』のリリースで、今作はメジャー資本の参入によって商業主義に陥ったダンス・カルチャーに対するアンチと、必ずしもダンスを第一義としない=より作品性を重視した考え方を提唱したものでAphex Twin、Autechre、Black Dog Productions(後に分裂、Plaidとして現在もWarpに在籍)といったその後のレーベルの看板的存在となるアーティストも参加。以降、Warpは決してダンス・ミュージックに捕われる事なく(しかし、もちろんダンス・ミュージックも視野に入れた)幅広く良質な作品をリリースする。その中には前述したアーティストのみならずSquarepusher、Two Lone Swordsmen、Broadcast、Boards of Canada、Tortoise(EUリリースのみ)、Stereo Lab(EUリリースのみ)、Prefuse73、Vincent Gallo等といったアーティストの作品が含まれる。2001年にはSteveと共にレーベルを設立しその手腕を振るってきたRob Mitchellが癌の為急逝するという悲劇が起こるが、そこで立ち止まる事なく前進する道を選んだWarpは04年にはレーベル設立15周年にあわせこれまで製作してきたPVをコンパイルしたDVD作品『Warp Vision』をリリース、レーベルの映像製作部門として新たに設立したWarp Filmの第1弾長篇作品"Dead Mans Shoes"を公開、そしてWarpがその才能を見い出し数多のオリジナリティー溢れるPV作品のディレクションによって天才映像作家として確固たる評価を得ているChris Cunninghamの初のオリジナル短編映像作品『Rubber Johnny』を05年に発表。また04年からはDRM(デジタル著作権)を通さない(つまりコピー可能な)デジタル音源の販売を目的としたBleepというサイトを開設。主旨に賛同する他レーベルの音源も含めた配信を開始し話題となる。

はたしてメジャー資本を介さずに20年近く常に最前線に位置し渡り歩いてきたインディ・レーベルがこれまでいくつあっただろうか?Warp Records設立時からレーベルに所属し、06年に5枚目となるフル・アルバム『In a Space Outta Sound』をリリースしたばかりのNightmares on WaxことGeorge Evelynはレーベルについてこう語る"常に存在は変わってるね(笑)。ワープって言うレーベルは時の試練に耐えたっていうか…やっぱりリスペクトはしてるよ。今はようやくテクノのイメージを振払ったと思うしね。これまでリリースしてきた音楽が悪かった訳じゃないんだけど、そのイメージは4、5年前に彼等がやろうとしてたことの邪魔になってたと思うんだよね。今はいいレーベルとしてのイメージが広まって.. . 一番いいことは彼等は未だにハングリーさを失ってないことだと思う。オレはもう15年以上ワープにいるけど、不思議だよね(笑)。1つのレーベルでそこまで長い間いるのは珍しいだろ?WARP創始者の一人であるSteveとは、ずっとタイトな関係が続いているよ。彼は小規模なテクノ・レーベルとしか見られていなかったWARPを、立ち上げ当初から目標としていたレーベルにまで大きくして、世間から認められるようになった。凄いことだと思うし、尊敬しているよ。WARPの良いところは、いつまでも野心を持ち続けているところだね。俺達はこれまでお互いの成長を助け合ってきたし、これからもずっとお互いの成功を喜び合える、ハッピーなカップルでいられると思う(笑)"

2000年以降は!!!やMaximo Park、 Battlesといった非エレクトロニックなアーティストも多数リリースし、もはやレーベル設立当初の頃に持たれていたイメージからは、かなり遠いところに位置する様に見えるWarpだが、決してエレクトロニック・ミュージックやダンス・カルチャーを見限ったわけでもなければ、あからさまな方向転換を行ったわけでもない。あくまでインディペンデントである事と良質な音楽、そして飽くなきチャレンジ精神のみにこだわりサヴァイブしてきたWarpの歴史は、ある意味、まだ序章であり、本当のチャレンジはこれから始まるのだと言えるのかもしれない。